RSE物語 story9―ツツジ戦―

カナズミジム、ジムリーダー・ツツジへの挑戦の日。
ナオは無事にバッジを手に入れることができるのか!?

RSE物語―ツツジ戦―

 受付を済まし、ナオはジムの中に入る。
 中は、入り口から縦にバトルフィールドが広がっていて、その両サイドに岩をモチーフにした観客席が設けられている。電気はついていなく、薄暗い。
「あなたが今日、最初の挑戦者ですのね?」
 声が響いた。その瞬間、照明のスイッチが入り、ジムの中は明るくなる。それでも光量は抑えてあるようだ。
「お名前は?」
 声はバトルフィールドの向こうから聞こえてくる。見れば、一人の女性がバトルフィールドのトレーナー枠に立っていた。
「ミシロタウンのナオ」
「そう。私がここのジムリーダー、ツツジです。トレーナーズスクールを首席で卒業しまして、ジムリーダーになりましたの。どうぞバトルフィールドにお立ちになってくださいな」
 ナオは言われた通り、階段を降りてすぐのトレーナー枠に移動した。
「バトル形式は一対一の二匹入れ替え戦。挑戦者は二体戦闘不能で負けに、私のポケモンを一体戦闘不能にすれば勝ちになります」
 ツツジのルール説明に、ナオは首肯する。わかったという合図だ。
 審判がバトルフィールドの横に立った。
「それでは今から、バッジをかけた正式試合を始めます。両者構え」
 審判の声に両者ボールを手に取った。
 それを確認した審判が旗を振り上げた。
「試合――始めっ!」
 両者同時にボールを投げる。
 ボムッ――
「ラルトス“なきごえ”!」
 先手はナオ。ラルトスの“なきごえ”が決まる。
「攻撃力が下げられてしまいましたわね。イシツブテ、“たいあたり”」
「“ねんりき”」
 ラルトスがイシツブテに向かってねんりきをかけようとするが、イシツブテがいきなり進路を変えた。
 がっ! ごっ! と周りから音がする。
 ラルトスが音に迷い始める。
「ラルトス、音を辿らないで!」
「イシツブテ、今です!」
 イシツブテが横からラルトスにたいあたりを決めた……ように見えた。
 すぅ……、とイシツブテの体がラルトスをすり抜ける。
 イシツブテはそのまま地面にぶつかった。
「“かげぶんしん”……!」
 ツツジがすぐに技の正体を見切る。
 イシツブテのたいあたりが決まるか決まらないか、その刹那にラルトスはかげぶんしんで回避したのだ。
「それなりの実力がおありと見ましたわ。小手調べでは足りなさそうですわね」
 ツツジは軽く笑みながらイシツブテをボールに戻した。
(次がここの主力……)
 ナオはツツジの手にしたボールを見つめ、バトル特有の緊張感に身構えた。
 ツツジが二つ目のボールを放った。
 ボムッ!
「あれは……?」
 ボールから出てきたポケモンに、ナオは眉をしかめた。岩のようだが、鼻が特徴的だ。ジョウトでは見たことがない。
「このポケモンは初めてかしら? でしたら、たっぷりとこの子の魅力を教えてあげましてよ」
 ツツジはにっ、と口端を上げると、すぅっ、と指を掲げた。
「ノズパス“いわなだれ”」
 天井が揺れた。
 ドウッ! という音を立てて、岩がなだれ落ちてくる!
「ラルトス“ねんりき”」
 ラルトスが手を上げる。
「受け止めるおつもりで? 無理でしてよ!」  ツツジの言葉に、ナオは何も答えなかった。
 ラルトスが軽く腕を振る。
 すると、それに従うようにラルトスに直下していた岩は、ラルトスを避けるようにノズパスの方へと空中で進路を変えた。
 ドドドドドド――!
 ノズパスに覆い被さるように岩がなだれた。
「なるほど。相手の攻撃も利用すると」
「利用できるものは利用しないと」
「ですがまだまだ甘いですわね」
 ツツジの声に応えるように、地面にぶつかった衝撃で土山となったものが動き、ノズパスが中から姿を現した。
 余裕の笑みを浮かべるツツジに、ナオはいぶかしみ、ノズパスを注意深く見る。
「――“かたくなる”……」
 あれだけの勢いで流れた岩に当たって、傷が一つもない。いくらいわタイプであっても、一つくらいはつくものだろう。
「ご名答。微々たるダメージもないに等しい。ノズパス“でんじは”」
 パシィッ!
 乾いた音がして、閃光が瞬いた!
「!?」
 ナオの驚く顔に、ツツジは満足そうに顔を歪めた。
 しかしナオの表情はすぐに立ち直る。
「いわタイプなのにでんきタイプの技も使える……」
「ノズパス、“いわおとし”!」
 ナオの言葉に構うことなく、ツツジは次の攻撃を仕掛けた、が。
「ノズパス、どうしたのです?」
 ノズパスは動かなかった。いや、動けなかった。
 ツツジがノズパスの様子を見ると、痺れている。
「これは、まひ状態!? どうして――っ!」
 バッ――!とツツジはラルトスを見た。
「そのラルトス。特性は“シンクロ”でしたのね」
「ラルトス戻って。キモリ!」
「ポケモンを代えたところで同じこと!」
 ノズパスの鼻の上辺りに電気が集まり始める。
「“みきり”、“こうそくいどう”!」
「そうくるなら“がんせきふうじ”!」
 ドウ――!
 複数の岩の固まりがキモリに向かって落下する!
「!」
 ドドド――ッ!
 岩に、囲まれキモリの姿が見えなくなる。
「これですばやく動けないでしょう? さあ、終わりにしましょう。“いわなだれ”!」
 ドドンッ!
 岩の中からキモリが這い出す前に、ツツジはさらにその上から技を繰り出した。
 岩がなだれ落ちる音から一転、静がその場を満たす。
 岩の間からキモリは出てこない。
「終わりましたわね」
 ツツジの笑みに、しかしナオは顔を俯けたまま表情を崩さない。
「終わってないわ」
 そしてぽつりとしてそう言った。
「どういうことですの?」
 ナオが顔を上げた。
「見つけた、ノズパスの弱点! キモリ!!」
 ツツジは驚きの表情を一瞬作るが、しかしすぐに真剣な表情で構えをとる。
 ズボッ!
 キモリが出てきたのはノズパスの後方だった。
「! ノズパスいけな」
「“でんこうせっか”から“はたく”!」
 ドゴムッ。
 キモリの攻撃に、ノズパスは前に倒れこむ。しかしすぐに起き上がり、後ろのキモリに振り向こうとするが。
 グルンッ。
 すぐにまた前に戻ってしまう。
「やっぱりね。決めるわよ、“たたきつける”!」
 ドシャッ――!
 キモリがわたわたとするノズパスをたたきつけると、ノズパスは動かなくなった。
 審判が旗を上げる。
「試合そこまで! ノズパス戦闘不能。よって勝者、挑戦者ナオ!」


~*~*~あとがき~*~*~

RSE、久しぶりのこうしーん。
ノズパスを活かそうとするとやっぱりこうなるようです、私に頭の柔らかさをくださいorz

そして今までノズパズだと思ってました←

本当はキャモメで終わらせようかと思ったのですが、あれ、どうやって入れ替えさせようと悩みまして。無理でした(´`)クスン

バトルムズいなー。
続きはまた近いうちに。

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